詳細
バッハの「インヴェンション」のように ジャズでも練習曲を楽しく弾けるJ.S.バッハのインヴェンションは、クラシック・ピアノの練習教材として現在でも広く使われています。本書はバッハのインヴェンションのように、エチュード(練習曲)の練習をしながらジャズ・ピアノの基礎知識や奏法を身につけられるよう工夫されたオリジナル教材です。それぞれ異なる課題に沿って創られた50のジャズ・インヴェンションと、そこに進むためのステップとなる解説やエクササイズが掲載されています。まず、エクササイズで学習内容や目的についての理解を深めてからインヴェンションに取り組むことで、楽しく練習しながらも自然に知識や奏法が身についていきます。
ジャズ・ピアノ初心者?中級者のテクニック上達や毎日のウォーミングアップのために、さらにジャズ特有のコード進行、コード・トーンの装飾、左手のウォーキング・ベースなどの習得に役立ちます。曲集を弾いてもサウンドがジャズらしくならない、理論書を読んで勉強するのは続かない、実践的に学習を進めたい、というピアニストには特におすすめの一冊です。
付属CDには、著者本人によるピアノ演奏とベース/ドラムスのリズム・セクションがステレオで収録されています。左チャンネルのピアノを絞り、右チャンネルのベース/ドラムスをマイナスワンとして使うことで、さらに効果的な練習ができます。
本書のエチュードで取りあげられるトピック
ii-V-Iコードの移調
ii-V-Iラインの移調
ジャズ進行で頻繁に使われるインターヴァル(2音間の距離)
を使ったコードとラインの移調
コードのアウトライン
スケールのアウトライン
ビバップ・ブルース
マイナー・ブルース
サークル・オブ5th
ウォーキング・ベース・ライン
ブギ・パターン
ビバップ・フレーズを両手に振り分ける
ストライド・ピアノのパターン
スクリャービン・コード
ラテン・パターン
など
著者 Bill Cunliffe (ビル・カンリフ/ビル・カンリフェ) について
コンポーザー、アレンジャー、ジャズ・ピアニストとして活躍するBill Cunliffeは、グラミー賞にもノミネートされた実績あるアーティストです。デューク大学で偉大なピアニストMary Lou Williams の薫陶を受けたことで、強いジャズの影響を受けます。Ramon Ricker, Bill Dobbinsなどが教鞭をとるイーストマン音楽学校で修士号を取得し、ビッグバンドやオーケストラ作品でDown Beat Awardsを数回受賞しました。
ピアニスト、アレンジャーとしての活動も非常に精力的で、Buddy Rich Big Band、Frank Sinatra、Ray Brown、Joe Henderson、Freddie Hubbard、Benny Golson、James Moody、Joshua Redmanらとの共演で知られています。クラシックの世界では、ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」の独創的なオーケストラ・アレンジが話題となりました。
Bill名義のラテン・ジャズ・ノネットをフィーチャーした最新アルバム「Imaginacion」はJazzWeekのラジオ投票で1ヶ月の長きにわたり第2位をキープし、収録曲Do It Againのアレンジは2006年のグラミー賞にノミネートされています。